強風は何メートルから?風速別の体感と注意点を完全解説! | とぴくる

強風は何メートルから?風速別の体感と注意点を完全解説!

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天気予報でよく耳にする「風速○m/s」──。でも実際、何メートルからが“強風”なのか、どんな風が危険なのか、正確にイメージできる人は少ないかもしれません。

この記事では、「風速何メートルからが強風なのか?」をテーマに、体感の目安・日常生活への影響・行動の判断基準・防災の備えまで、誰でも分かりやすく解説します。

風速をただの数字ではなく、実際の暮らしと結びつけて理解できる内容なので、台風や風の強い日に役立つ知識が満載です!

  1. そもそも「風速」とは?単位や時速換算の基本
    1. m/s(メートル毎秒)の意味と感覚
    2. 風速を時速に直すには?(×3.6の法則)
    3. 平均風速と瞬間風速の違い
    4. 気象庁の「風力階級」って何?
    5. 風速を数字でなく“体感”でとらえる方法
  2. 強風は何メートルから?気象庁の定義を解説
    1. やや強い風(10〜15m/s)=傘が差せない
    2. 強風(15〜20m/s)=人が転倒、木の枝が折れる
    3. 非常に強い風(20〜30m/s)=建物の破損も
    4. 猛烈な風(30m/s以上)=災害級の危険風速
    5. 暴風警報・強風注意報の発表基準とは?
  3. 風速別の「体感・見た目」の違いを例で解説
    1. 5m/s:洗濯物が揺れる、木の葉がざわつく
    2. 10m/s:傘が壊れる、髪がなびき会話が難しい
    3. 15m/s:歩行困難、自転車が倒れるレベル
    4. 20m/s:看板や木が倒れる、窓がガタガタ鳴る
    5. 30m/s以上:屋根が飛ぶ、屋外行動は非常に危険
  4. 日常生活への影響:風速で変わる「注意すべき行動」
    1. 通勤・通学時の持ち物と服装(レインコート必須)
    2. 自転車・バイク・傘の使い方注意点
    3. 高層階・マンションのベランダ管理
    4. 洗濯物・庭・ベランダ用品の飛散対策
    5. お年寄りや子どもの外出判断の目安
  5. 防災と備え:強風への正しい対策を身につけよう
    1. 家庭でできる飛散防止・転倒防止の工夫
    2. 気象庁・アプリ・SNSでの風速チェック習慣
    3. 風の強い日の行動計画の立て方
    4. 台風時に備えておくべきグッズ一覧
    5. 「風速を読む力」を育てる家族防災教育
  6. まとめ

そもそも「風速」とは?単位や時速換算の基本

m/s(メートル毎秒)の意味と感覚

風速を表すときによく使われる単位が「m/s(メートル毎秒)」です。

これは「1秒間に風が何メートル進むか」を示していて、たとえば風速5m/sなら「1秒間に5メートル分、空気が移動するスピード」という意味です。

日常的には聞き慣れないかもしれませんが、天気予報や災害情報などでよく登場する重要な単位です。

ちなみに、風速が1m/sというのは、1秒間で1メートル進む風。

歩くスピードが1秒でおよそ1.2〜1.5m程度なので、風速1m/sの風は「ゆっくり歩くぐらいの風」とイメージすれば分かりやすいです。数字が大きくなるほど、風が強く吹いてくるということになります。

この単位は、気象庁が全国の観測所で観測している風速データでも採用されており、風に関する注意報や警報の基準もこの「m/s」で設定されています。

つまり、m/sをしっかり理解しておくと、気象情報の意味を正しく読み取れるようになります。

風速を時速に直すには?(×3.6の法則)

風速m/sを聞いてもピンとこない場合は、時速(km/h)に換算することで、感覚的に理解しやすくなります。

その換算方法はとても簡単で、風速(m/s)に 3.6をかけるだけ。つまり、
「風速1m/s × 3.6 = 時速3.6km/h」
というわけです。

たとえば風速10m/sなら、
10 × 3.6 = 時速36km/h
これは自転車やスクーターで走るときのスピードに近いです。

風速20m/sなら時速72km/hとなり、これは一般道を走る自動車並みのスピードです。自分の体にこのスピードの空気がぶつかってくると考えると、その風の強さがどれほどか想像しやすくなります。

この「×3.6」という法則を覚えておけば、天気予報で「風速○m」と聞いたときに「だいたい時速○kmくらいか」と換算して、感覚的に理解しやすくなるのでおすすめです。

平均風速と瞬間風速の違い

風速には「平均風速」と「瞬間風速」の2種類があります。

  • 平均風速は、ある時間(通常は10分間)に吹いた風の平均スピード。

  • 瞬間風速は、その中で最も強く吹いたときの最大のスピードです。

たとえば、平均風速10m/sと表示されているとき、瞬間風速はその1.5〜2倍になることが多く、15〜20m/s以上の突風が吹いている可能性もあります。

これが、傘が突然裏返ったり、看板が倒れたりする原因です。

特に台風や突風のときには、瞬間風速の方が被害に直結するケースが多いため、どちらの風速が発表されているのか注意して見ることが大切です。

気象庁の「風力階級」って何?

風の強さをより分かりやすく表すために、気象庁では「風力階級(風力○)」という指標を使っています。

これは風速を13段階に分け、見た目の変化や影響を説明するためのものです。たとえば以下のような階級があります。

風力 風速(m/s) 状態
3 3.4〜5.4 木の葉が揺れる
5 8.0〜10.7 傘が差しにくくなる
7 13.9〜17.1 木の枝が折れ始める
10 24.5〜28.4 建物の屋根が飛ぶことがある
12 32.7以上 ほとんどすべての建物が被害を受ける

このように、「風速○m/s」といった数字だけではなく、「風力○」と表現されている場合もあるので、両方をセットで理解しておくと役立ちます。

風速を数字でなく“体感”でとらえる方法

最後に、風速を数字で覚えるだけでなく、体感的に理解することも大切です。

たとえば

  • 風速5m/s:涼しく感じる、洗濯物が少し揺れる

  • 10m/s:傘が壊れる、風音が気になる

  • 15m/s:歩きにくい、帽子が飛ぶ

  • 20m/s:体を支えるのが大変、木が大きく揺れる

  • 30m/s:屋外に出るのは危険、建物に被害の可能性

このように、数字に「感覚」を結びつけておくことで、テレビの天気予報や気象警報を見たときに、「今日はどの程度の風か?」がすぐにイメージできるようになります。

強風は何メートルから?気象庁の定義を解説

やや強い風(10〜15m/s)=傘が差せない

まず「やや強い風」とされるのが、風速10〜15m/sの範囲です。この風速になると、体感的には明らかに「風が強い」と感じ始めます。

たとえば、傘が差しづらくなり、壊れてしまうことも多いのがこのレベルです。

また、髪の毛や服が常に風でなびき、スカートや帽子も飛ばされそうになるなど、屋外での行動がしづらくなります。

風速10m/sは時速36kmに相当し、自転車と同じかそれ以上の速さです。これだけの風が正面から吹き続ければ、歩くのも疲れるし、話すのも難しくなるのは当然ですね。

気象庁の風力階級では「風力5〜6」に該当し、「樹木が揺れ、電線が音を立てる」「傘が差せない」などが目安とされています。

このレベルの風が吹くと、洗濯物が飛ばされたり、ベランダの物が動いたりするので、事前の対策が重要です。

強風(15〜20m/s)=人が転倒、木の枝が折れる

次のランクが「強風」とされる風速15〜20m/sです。この段階になると、人が風に煽られて転びそうになるほどの力があります。

体重の軽い子どもや高齢者、荷物を持っている人は特に影響を受けやすくなり、外出には注意が必要です。

自転車やバイクの運転も困難になり、走行中に横風を受けるとバランスを崩して転倒する事故が起こる危険性も。

このレベルでは、木の枝が折れたり、看板やのぼり旗が倒れるなどの被害も目立ち始めます。

風速15m/sは時速に換算すると54km/h。

これは都市部の道路を走る車と同じくらいの速さの風が、常に身体にぶつかってくる状態です。想像するだけでも、かなりのストレスと危険を感じるレベルですね。

この風速になると、強風注意報や暴風警報の一歩手前といった段階になります。天気予報でこの数値が出たら、行動計画を見直し、不要不急の外出は避けるようにしましょう。

非常に強い風(20〜30m/s)=建物の破損も

風速20〜30m/sになると、「非常に強い風」として分類されます。

この風の強さは、もはや生活に支障をきたすレベルではなく、建物や車に被害が出る可能性がある危険な状態です。

たとえば、屋根瓦やトタンが飛ばされたり、看板が外れたり、窓ガラスが割れる事故も起こりえます。

ベランダに置いてある植木鉢やイスなどが飛んで、通行人にぶつかることもあるため、事前の片付けは必須です。

この風速域では、すでに暴風警報の発表基準に近づいているため、自治体からの避難情報や警戒レベルにも注意が必要です。

屋外に出るのは非常に危険で、風に煽られて転倒するだけでなく、飛来物によるケガや事故のリスクも大きくなります。

20m/s=時速72km。

これは高速道路を走る車と同じくらいのスピードです。

想像してみてください。そのスピードで空気の塊がぶつかってきたら…それが「非常に強い風」の恐ろしさです。

猛烈な風(30m/s以上)=災害級の危険風速

風速30m/sを超えると、「猛烈な風」と呼ばれる災害級の風速になります。

この風速になると、トラックが横転したり、軽自動車が風に流されたりすることもあるといわれています。

家の窓が割れたり、建物の一部が崩れるなど、建築物に深刻な被害が出る可能性が高いです。

気象庁では風速30m/s以上を「風力11〜12」と定義し、「極めて危険」「屋外にいると命にかかわる」レベルと警告しています。

過去の台風被害でも、このクラスの風によって、鉄塔が倒れたり、大型看板が飛んで家に突き刺さるなどの被害が多く報告されています。

この風速では、屋外にいること自体が危険。

避難所や頑丈な建物の中で、飛散物から身を守る体勢をとる必要があります。風速30m/s以上の予報が出ているときは、台風・暴風警報と連動した早めの行動が命を守るカギになります。

暴風警報・強風注意報の発表基準とは?

気象庁では、風の強さに応じて「強風注意報」や「暴風警報」を発表しています。以下はその発表基準の目安です。

区分 平均風速 瞬間風速(目安)
強風注意報 約10〜15m/s以上 20〜25m/s程度
暴風警報 約20m/s以上 30m/s以上

※ 地域・地形・気象条件によって基準は若干異なります

注意報は「警戒してね」の合図、警報は「すぐに行動を変えて!」という警告レベルです。風速に対応したこうした情報を正しく理解し、日々の行動に生かすことが、災害を未然に防ぐ第一歩になります。

風速別の「体感・見た目」の違いを例で解説

5m/s:洗濯物が揺れる、木の葉がざわつく

風速5m/sは、天気予報では「やや風がある」とされるレベルです。

この風速になると、体に当たる風が少し強く感じられ、屋外に出たときに「今日はちょっと風があるな」と気づくくらいになります。

身の回りの変化としては、洗濯物が揺れて乾きやすくなる、公園の木の葉が音を立ててザワザワ揺れるなどの様子が見られます。

風見鶏やのぼり旗もゆったりとはためき始めるため、「風がある日らしい雰囲気」を感じるには十分な強さです。

また、夏場であればこのくらいの風は心地よく感じることが多く、屋外でも比較的快適に過ごすことができます。

特別な対策は不要ですが、軽い帽子やスカーフが風で飛びやすくなることもあるため注意しましょう。

風速5m/sは、時速に換算すると18km/hほど。

これは早歩きと同じくらいの速さの空気が常に体に当たっている状態です。自転車に乗っているときは、追い風・向かい風で進みやすさに違いが出始めるラインでもあります。

10m/s:傘が壊れる、髪がなびき会話が難しい

風速10m/sは、すでに「やや強い風」とされるレベルで、日常生活に明確な影響が出始める強さです。

たとえば傘は風にあおられて裏返ったり、骨が折れたりしやすくなり、急な雨でも傘が役に立たない可能性があります。

体感としては、顔に風が常に当たってくるような圧力を感じ、髪が乱れたり、目にゴミが入ったりすることも。

帽子をかぶっていると飛ばされそうになるため、屋外では手で押さえている人も多く見かけます。

さらに、風の音がビュービューと強くなり、屋外での会話が聞き取りにくくなることもあります。

スマートフォンで通話していても、風の音がマイクに入ってしまい、相手にうまく伝わらないというトラブルもよくあります。

木の枝や看板も揺れ始め、のぼり旗が大きくバタつく様子からも、視覚的に「風が強い日だ」と感じやすい風速です。

風速10m/sは時速36kmで、これは自転車よりやや速く、スクーター程度のスピードが常に吹きつけている状態になります。

15m/s:歩行困難、自転車が倒れるレベル

風速15m/sに達すると、「強風」として非常に注意が必要なレベルです。

人が歩いていると体が押されるように感じ、特に背の小さな子どもや高齢者、体重の軽い人はよろけたり、転倒する危険が出てきます。

自転車に乗っている場合、横風でバランスを崩して転ぶことが増え、通勤・通学時の移動に大きな支障をきたすようになります。

バイクもハンドルを取られやすくなり、運転そのものが危険になってきます。

この風速では、街中の看板や立てかけてある案内板が倒れたり、工事現場の足場がぐらついたりするなどの物理的な影響も出始めます。

木の枝が折れて落ちることもあり、通行時には頭上にも注意が必要です。

風速15m/sは時速換算で54km/h、これは住宅街を走る車とほぼ同じスピードです。そんなスピードの空気が一日中吹いていると思えば、その破壊力の強さは簡単に想像できるでしょう。

20m/s:看板や木が倒れる、窓がガタガタ鳴る

風速20m/sになると、「非常に強い風」に分類され、危険な状態と認識すべきレベルです。風の勢いは非常に強く、木の幹ごと大きく揺れたり、標識や看板が倒れたり吹き飛ばされたりします。

建物においても、窓ガラスが風圧でガタガタと音を立てて振動し、場合によっては窓が割れるリスクもあります。

ベランダに置いてある植木鉢やイスなどの飛来物が窓を直撃することもあり、飛散物による事故・けがのリスクが大幅に上がるのがこの風速です。

屋外にいると、風の抵抗で体が前に進まない感覚になり、数歩進むだけで息切れすることも。

風速20m/s=時速72km/hは、もはや高速道路を走る車と同じ速さの空気があなたに吹きつけてくる状態です。

この段階では、風に耐えることが第一になり、傘や帽子は完全に役に立たず、厚手の服でも風が体を通り抜けてくる寒さを感じることもあります。防災意識が問われるラインです。

30m/s以上:屋根が飛ぶ、屋外行動は非常に危険

風速30m/s以上は「猛烈な風」とされ、外にいること自体が命に関わる危険な状態です。

木が根元から倒れる、電柱が傾く、大型の看板やプレハブ小屋が吹き飛ぶといった被害が頻発します。

このクラスの風では、家の屋根瓦やベランダの柵が剥がれたり、物置が移動したりすることもあります。車が風で横転する事故も報告されており、特にトラックや軽自動車は要注意です。

建物の中にいても、窓ガラスが割れる恐れがあるため、飛散防止フィルムの貼付やシャッターの使用、カーテンでガラス飛散を防ぐ対策が必要になります。

風速30m/sは時速108km/h。これは台風の中心に近い風速で、何かが飛んでくるというより、風自体が“破壊力をもつ塊”として感じられるレベルです。

このときに屋外に出るのは極めて危険で、避難所などに移動する場合も事前に済ませておくことが重要です。

日常生活への影響:風速で変わる「注意すべき行動」

通勤・通学時の持ち物と服装(レインコート必須)

風速が10〜15m/sを超える日は、通勤や通学中の持ち物・服装選びに工夫が必要です。特に雨天時にはタフな傘では対応しきれないことが多いため、レインコートやポンチョ型の雨具が必須になります。

これにより両手が自由になり、風にあおられて傘が壊れる心配が減ります。

さらに、帽子は飛ばされやすいので、ひも付きや深いバイザー付きの帽子にするか、髪のケアとしてヘアバンドやクリップを使うと便利です。

バッグもリュック型がベストで、風による揺れやバランス崩れが少ないアイテムがおすすめです。

風速15m/s前後になると、体がしっかり固定される靴が必要です。

滑りにくく、地面に足がしっかり着くタイプの靴が理想的で、通勤でもスニーカーを選ぶのが賢明です。

さらに、防風・防水機能のある上着を羽織れば、冷気と強風からしっかり守られるだけでなく、急な雨にも対応しやすくなります。

これらの対策を事前にとることで、通勤・通学がずっと快適かつ安全になります。

風速が予報されている日は、朝の準備に10分ほどかけて備えるだけで、安心して一日をスタートできます。

自転車・バイク・傘の使い方注意点

風速が10m/sを超えると、自転車やバイクの使用には注意が必要になります。

特に横風が強い日は、ハンドルが持っていかれてバランスを崩す危険性が非常に高くなります。体重の軽い人や荷物を多く積んでいると、さらに転倒リスクが増加します。

自転車に乗る場合は、できるだけビルや壁のあるルートを選び、風の影響を受けにくい道を通るのが安全です。

また、橋や川沿いなど開けた場所は風が抜けやすく、突風が吹きやすいので極力避けましょう。

バイクでは、風を真正面や横から受けるとバランスが取りにくくなり、風速15m/s以上になるとハンドルを制御するのが非常に難しくなると言われています。

特にスクーターなどの軽い車体は影響を受けやすいため、風が強い日は無理に運転しないことが賢明です。

また、傘についても風速10m/sを超えると使用は非推奨。傘が裏返る、骨が折れる、他人にぶつかってしまうといったトラブルが多発します。

レインコートやフード付きの上着を使用する方が圧倒的に安全で快適です。

通勤や通学に自転車やバイクを使っている方は、風速情報を天気と同じくらい重視し、必要に応じて公共交通機関へ切り替える判断も取り入れていきましょう。

高層階・マンションのベランダ管理

高層階に住んでいる方は、風の影響をより強く受ける可能性があります。

これは「ビル風」や「風の加速現象」によるもので、風速10m/sの予報でも、20階以上では15〜20m/sに感じることもあるのです。

そのため、マンションのベランダでは以下のような点に特に注意が必要です。

  • 植木鉢、洗濯ばさみ、物干し竿など飛びやすい物は室内へ

  • ベランダのサンダルや子どものおもちゃは風に流される前に収納

  • 物干し台やベンチは転倒防止の重しをつける

高層階で物が飛ぶと、地上に落下したときの衝撃が非常に大きくなり、歩行者や車両に重大な事故を引き起こすリスクも高まります。

台風や強風予報が出ている場合は、前日のうちにベランダを整理しておくことが、安全確保につながります。

さらに、窓ガラスには飛散防止フィルムの貼付カーテン・ブラインドを閉めておくことも忘れずに。

高層マンションの住まいでは、平地よりも一歩進んだ風対策が求められます。

洗濯物・庭・ベランダ用品の飛散対策

風速10m/sを超える日は、洗濯物やベランダの物が飛ばされる・落下する・壊れるなどのリスクが非常に高くなります。

実際に、風の強い日にタオルやシャツが飛ばされて隣の家に落ちてしまった、という話はよく聞かれます。

以下は飛散対策として有効なポイントです。

対象物 対策方法
洗濯物 強風日は室内干し or 乾燥機使用
洗濯バサミ・ハンガー 風で外れにくい「強力ピンチハンガー」を使用
植木鉢・花台 室内へ取り込む or ワイヤーで固定
ガーデンチェア・テーブル 折りたたむか重しを乗せて倒れ防止
ベランダサンダル 風で飛ばないよう箱などに収納

こうしたちょっとした準備だけで、ご近所トラブルや破損・事故を未然に防ぐことができます

特にマンションやアパートの上層階では、物が落下すれば深刻な被害を与える恐れがあるため、常に「風が強くなるかも」の意識を持つことが大切です。

お年寄りや子どもの外出判断の目安

風が強い日は、体重の軽い子どもや足腰の弱い高齢者には特に危険です。

風速10m/sを超えると、体が押される・よろける・転倒するといったリスクが現実的になります。

小さな子どもは帽子が飛びやすく、風に気を取られて不意に道路に飛び出してしまう可能性も。

また、ランドセルや通園バッグが風にあおられてバランスを崩すこともあります。可能であれば、保護者の送迎や付き添いを考慮するのが安心です。

高齢者にとっても、強風は転倒事故の大きな要因になります。

特に杖を使って歩いている方、腰やひざに痛みがある方は、少しの風でもふらつきやすくなります。風速が強い日の買い物や通院は、家族が付き添う、もしくは日を改めるなどの判断が望ましいです。

また、風で目が乾く、耳が痛い、のどがイガイガするなど、健康への悪影響も出やすくなるため、マスクや保湿対策を忘れずに行いましょう。

地域によっては、自治体が風速情報をリアルタイムで発信しているケースもあるので、家族で共有すると安心です。

防災と備え:強風への正しい対策を身につけよう

家庭でできる飛散防止・転倒防止の工夫

強風による被害の多くは、屋外に置かれた物が飛んだり倒れたりすることから起こります。まずは家庭内でできる基本的な飛散・転倒防止の対策から見ていきましょう。

ベランダや庭のチェックは風が強くなる前に必ず行いましょう。特に以下のような物は要注意です。

  • 軽い植木鉢(風で転倒・落下の恐れあり)

  • 洗濯ハンガー・物干し台(強風で倒れる)

  • ベランダ用イス・テーブル(飛ばされる可能性あり)

  • ゴミ箱・空き缶・ペットボトル(小さくても飛ぶ)

これらは、風速10〜15m/s程度でも十分に飛ばされる危険性があります。

あらかじめ室内に入れる、ロープやワイヤーで固定する、重しを乗せるなどして、風に耐えられるように準備しましょう。

また、室内の安全対策として、窓ガラスに飛散防止フィルムを貼っておくと安心です。

突風で物が当たったり、窓が割れたりした際の被害を大幅に軽減できます。万が一の破損時にも、ガラスの破片が飛び散らず、ケガのリスクが下がります。

これらの小さな対策が、大きな事故やトラブルの予防につながるので、ぜひ習慣化しておきましょう。

気象庁・アプリ・SNSでの風速チェック習慣

強風への備えで最も重要なのが、正しい風速情報を早めに知ることです。

現在はスマホで手軽に気象情報を確認できるので、風速チェックの習慣を取り入れましょう。

以下は信頼できる主な情報源です。

  • 【気象庁公式サイト】
    アメダスの観測情報や警報・注意報、1時間ごとの風速予測などをリアルタイムで確認可能。
    https://www.jma.go.jp/jma/index.html

  • 【Yahoo!天気・tenki.jp】
    地域別の風速予報がグラフで表示され、わかりやすい。体感コメントもあり参考にしやすい。

  • 【Windy(ウィンディ)アプリ】
    世界中の風の流れが地図で見られるビジュアル系アプリ。アウトドア派にも人気。

  • 【X(旧Twitter)や自治体SNS】
    台風や突風など、地域の風情報がリアルタイムで流れるため、突発的な風にも素早く対応可能。

風速は、「気温・雨・紫外線」よりも日常の行動に大きな影響を与える要素です。

とくに傘・洗濯・乗り物・外出判断など、すべての場面で風の強さがカギになります。

毎朝、天気だけでなく「風速予報」も一緒に確認することで、慌てることなく安全に行動できるようになりますよ。

風の強い日の行動計画の立て方

風が強い日の予定をどうするか悩んだことはありませんか?
「大丈夫そうだから出かける」ではなく、事前に“風の強さ”をもとに行動計画を見直すことが重要です。

以下は、風速ごとの行動の目安です。

風速(m/s) 時速(km/h) 行動のポイント
5m/s未満 ~18km/h 通常通りでOK。快適な風。
10m/s前後 約36km/h 傘が壊れる可能性あり。傘ではなくレインコート推奨。
15m/s前後 約54km/h 自転車・バイクは危険。不要不急の外出を控える。
20m/s以上 約72km/h 屋外行動は避ける。飛来物や窓割れに注意。
30m/s以上 108km/h超 命に関わるレベル。建物内に避難、外出禁止。

たとえば風速15m/s以上の予報が出た場合は、通勤ルートを見直したり、買い物の予定を前倒しにしたり、“風の日モード”に切り替えた行動を意識することで、安全かつ無駄のない一日を送ることができます。

また、台風シーズンなどは、あらかじめ「風速が○m以上ならこの予定はキャンセル」という基準を家族で決めておくのも効果的です。

台風時に備えておくべきグッズ一覧

強風が予想される台風前には、事前に必要なグッズを準備しておくことが重要です。

特に風速20m/sを超えるような場合は、停電・窓割れ・避難の可能性も考えて備えましょう。

おすすめの備蓄グッズは以下の通りです。

アイテム 用途・備考
飛散防止フィルム 窓ガラスに貼って破損時のガラス飛散を防ぐ
ラジオ(電池式) 停電時でも情報が得られる
モバイルバッテリー 通信手段の確保、家族との連絡に必要
懐中電灯・ランタン 夜間の明かり、停電対策
水・食料(3日分以上) 万が一の避難生活・流通停止に備える
レインコート・防風ジャケット 傘が使えない時の外出対策
ガムテープ 応急処置や窓の補強にも使える万能アイテム

このほか、保険証や常備薬、現金なども、避難袋に入れておくと安心です。

とくに風による災害は「急に来る」「予測できない突風がある」ことが多いため、日ごろから備えておく姿勢が重要になります。

「風速を読む力」を育てる家族防災教育

風速への理解を深めることは、家族全員の安全意識を高めることにもつながります。

特に子どもや高齢者には、風の強さを数値ではなく「体感」で伝えてあげることが効果的です。

たとえば

  • 「風速10mって、傘が差せなくなるくらいだよ」

  • 「15m超えると自転車は危ないよ」

  • 「20mは看板や木が倒れるくらいの強さなんだよ」

といった言葉で伝えるだけでも、自然と風への警戒心が育まれていきます。

また、テレビの天気予報やアプリを一緒に見る習慣をつけることで、「天気だけでなく風も見るクセ」が身につきます。

さらに、子どもと一緒に風速の「体験実験」をするのもおすすめ。

ドライヤーや扇風機を使って、風速5m/sと15m/sの違いを肌で感じさせるだけでも、災害教育の第一歩になります。

防災は「備えること」と「知っておくこと」の両方が大切。

風速についてもしっかりと学び、行動に結びつけることが、あなたと家族の命を守る力になります。

まとめ

「強風は何メートルから?」という疑問に対して、この記事では風速ごとの違いを体感・行動・防災の視点から徹底的に解説しました。

風速10m/sからは傘が使えなくなり、風速15m/sを超えると自転車や歩行にも危険が生じます。

そして風速20m/s以上では屋根や看板が飛ばされることもあるなど、風速は日常生活にも災害レベルの影響を及ぼす重要な気象要素です。

また、風速を「数字」だけでなく「感覚」で理解することで、日常の行動判断が一気に楽になります。

傘を持つか、洗濯物を外に干すか、ベランダの片づけをするか、どれも風速を意識するだけで正しい判断がしやすくなるのです。

最後に、防災という観点からも、風速チェックを習慣にして、必要な備えを日頃から整えておきましょう。

風は目に見えない分、数字と体感の両方でとらえることが、身を守る第一歩になります。

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